味噌のカツオ

LOVE LIFEの味噌のカツオのレビュー・感想・評価

LOVE LIFE(2022年製作の映画)
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劇中、ラジオから流れる曲。「90年代のナンバーです」と紹介されてかかるのが、矢野顕子の「LOVE LIFE」という楽曲で。
これがエンディング曲としても使用されているのですが。

わたくし不勉強でこの曲のことは存じ上げませんで。それこそ映画のための書き下ろしなのか、曲が先にあったのか、この時点ではわからなかったんだけど。
後に調べたところ、この曲に着想を得て作られた映画ということなんですね。

今作のモチーフとして“オセロ”が登場します。
マス目に白or黒の駒を置くことで、隣接する駒の色を反転させる。実にシンプルなルール。

人の生き方は白と黒ほど単純ではないけれど、自身の意思ではないままに変わったり、変わることを余儀なくされたり。
そういうことでもあるんでしょう。

主人公の家にあるオセロはあの日から止まったままで。
もしかしたら地震によって 全て崩されても不思議ではなかったけど、そうはならないまま、あの日のままで。

あの夫婦も 見える面 見えない面あわせていろんな出来事がありながらも、別れたり とことん問い詰めたりをするでなく。
どうするか悩んだ挙句、散歩へ行くのですが。

これもわざわざ関係を崩すでなく。白と黒とを保ったまま、ボードをキープするような状況にも見えますよね。

ホント、深田晃司作品はイヤ~な雰囲気を漂わせつつ、面白いなと思って見ちゃいますね。
今後の作品にも期待しています。

あとは、三毛猫ちゃんがかわいかった。
ここは白黒ブチ猫ではなかったね。
味噌のカツオ

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