評判もいいし、友人にも勧められたので時間つぶしくらいの気持ちで見てみたのだが、これはよかった! おもしろかった!
冒頭で「高校におじさんがいる!」って主人公の心の声が聞こえるんだけど、駒木根隆介、40歳ですよ(笑)。それ以上に、野球部の3年とか、もっとおじさんいるし、それでも違和感なく、いや、その違和感を笑いに変えて成立させる飯塚演出がおもしろい!
あの1年フィルターにかかって、ドスを効かせた時にだけ現れる小沢仁志も最高だし、
報知試写会のCMで毎回出てくる里崎の「野球部あるある」も爆笑!
だいたい、あの、高嶋政宏の誇張の効いたヤンキー監督も、フィルターかければあんな教師いたかもと思える超パワハラ&ハイテンション! それでいて、最後には「いい先生」と思えてくるバランスも、実際の学校現場あるあるでもあるから、笑えるし感動する。
ただ、この温度感はあくまで昭和の話なんで、今でも野球部だとこれが続いているのかしら? これ見て桑田はなんて言うかな?(劇中で桑田のポスター貼ってあったし)。
主演の醍醐虎太朗は、坊主頭見て「こいつ誰だ?」と思ったら、『天気の子』の主人公の声優で、先日見た舞台版の『千と千尋の神隠し』のハクを演じていた子だった。両方とも大役だけど、顔と名前が一致しにくい役だっただけにわからなかった。1人ちゃんと高校生に見える主人公として、初主演、素晴らしかった。
「飯塚監督も本当に部活に顧問の先生みたいな雰囲気で…」(by 黒羽麻璃央)と言うように、撮影自体が部活動のような雰囲気で行われたという『野球部に花束を』。
「とっても理不尽だけど、愛おしい」
「誰もが一度は味わった、理不尽でサイテーな体験に胸が最高に熱くなる!」
って、パンフの中のキャッチコピーだけど、マジでこのまんま!
大スター出てなくても、これは絶対オススメ! おもしろいよ。