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かがみの孤城のchanmasuのネタバレレビュー・内容・結末

かがみの孤城(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

とても良かった。不登校を経験した・している人、学校でいやな経験をした人はもちろん他者から受けた苦痛を持つ人に対する解像度が非常に高い。そんな人の方を向いているし優しく包もうとしている。こんなに真摯で優しさを伴った映画はかなり少ないと思う。あきこが暴力(おそらく性暴力)を振るわれかけたシーンはとても怖く演出されているので最初そこまで描くかと驚いた。そこでは未遂に終わるが似た経験をした人は観ていられないかも。
加害者と被害者を対談させたがる何もわかっていない教師もうわぁ、って感じ。学校に行かないという選択肢はあるし、あなたは悪くない。傷ついた心を少しでも癒せたら、力になれたら、と。そんなメッセージが直接伝わってくる。いまいちどういう仕掛けなのかピンとこない所や興味の持続という点で難のあるところはあるけどそんな所もこの作り手の真面目さの前には気にならない。傷ついた人に手を差し伸べる優しい映画。多くの人に届いてほしいと感じます。
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