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かがみの孤城のパピヨンのレビュー・感想・評価

かがみの孤城(2022年製作の映画)
4.0
原恵一監督の手による本屋大賞受賞作のアニメ化ですが 上映7週目?の平日の午後に 学校帰りに駆け付けた10代20代がキャパ300程の7割を埋めていました。そして 上映の中盤頃から本当に前後左右の方々が泣いていました それもかなり強く。まあ これが本作品に対する受け手側の大多数の答えなんでしょうね。
これ程共感を呼ぶと云うことは 直積的か間接的に沢山の方が こんな苦しい想いをしているんだなーっと。それはきっと学校·会社·コミュニティ·家庭にさえ居場所がない。自分の目で見えるもの 耳で聞こえるものの狭い世界に閉じ籠り 自身を解き放つことを知らない幼さに 押し潰されそうになっているのでしょうか?そんな閉塞感やもっと直接的なイジメに苦しんでいる方が想像以上に多いのでしょう。そんなこんなを過去のものとして 想いを馳せることが出来るまでの辛い日々の “カテ”になり得る作品でした。現実社会では 鏡の世界の7人の仲間は居ないけれど 誰かの心の拠り所や 自身を成長させるヒントになり得る2時間にバンザイです。
ファンタジーだろうがご都合主義だろうが必要としてる人に届くことが映画の使命ですからね。同じ原恵一監督の「Colorful」と並び誰かのバイブルとなり得る作品の誕生です。
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