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エドワールとキャロリーヌのimaponのレビュー・感想・評価

エドワールとキャロリーヌ(1951年製作の映画)
4.7
「幸福の設計」とともにパリ下町三部作の一つ。
ジャック・ベッケルのラブコメがこんなにも可愛くて洗練されててお洒落だなんて知らなかったよ。早く残るもう一本も観たい。

対照的な性格の若い夫婦の痴話喧嘩。
陽気なアン・ヴェルノンの可愛さったら。
好きな音楽かけてお着替え、鏡目線はカメラ目線。やたら物を隠す、壊す、夫のチョッキは誤って捨てる。
売れないピアニスト、ダニエル・ジェダンはブリーフ姿でウロチョロ。
取っ組合の喧嘩で押えられても噛みつかんとす若妻。

質素なアパートから富裕な親戚のパーティシーンへ。群像的に描かれるそれぞれが手際良く気持ち良い。
個人的にはしかめっ面の給仕がシブカッコ良かった。
50年代パリ、カッとしても嫁に手を上げたら即離婚。これ常識。覚えとこうね。
ピアノ演奏シーンが何度も。贅沢に尺を使っているのでここはパーティ客とともにうっとり。柱時計とのデュオにクッスリ。

神対応のはずが大恥かかされ帰ってしまうご婦人。
いつも話題の中心に居たい美人マダム(エリナ・ラブルデット)の旦那が救世主。

ラスト、パリ街並みに移る視点にあっ晴れ。
喧嘩の後のアイスは美味しいだろうと思わせる素敵なラスト。
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