ブサ猫太郎

グッバイ・クルエル・ワールドのブサ猫太郎のレビュー・感想・評価

3.7
ヤクザの金を奪うために集まった強盗団の作戦は成功し、互いに日常へと戻っていった。しかしヤクザは彼らに報復するためデマを流し、強盗団が醜く金を奪い合うように仕向ける。金のために動く彼らの成れの果てには何が待っているのか…

ヤクザの金を奪った強盗団がヤクザの流したデマにより更なる大金を求め醜く争い始めていく…

改めてお金って怖いよな…金のために暴力的になり、金のために人を裏切り、金のために死んでいく。はたから見たら絶対に上手くいくことなんて無いだろと思うけど、当事者としたらこれにかけるしかないと本気でやっているところが淋しく感じる。

それにこういう裏社会から金を奪うストーリーっていうのはもちろん洋画にもあるけど、どうして邦画だとここまで泥臭い印象を持つんだろう。顔立ちやファッションの違いもあるんだろうけど、それだけでは説明がつかない邦画独特のしみったれた雰囲気が出てた。

結局、クルエル・ワールド(残酷な世界)から抜け出せたのは唯一他人のために動いたラブホのスタッフだけなのかな。強者に踏みつけられる弱者とか関係なしに他人のために動いた者が生き残る。ある種、真理をついた作品だと思う。