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シスター 夏のわかれ道のさくらんぼのレビュー・感想・評価

シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)
3.7
看護師として働きながら、医大を目指していたアン・ラン。ある日、両親が事故で死亡し、ズーハンと言う歳離れた弟の面倒をみるよう親戚から一方的に押しつけられる。

しかし、一人っ子政策の闇から弟に会うのはこの時が初めて。さらにアン・ランには目標があり、とても弟の面倒など見れるはずもない。そこで養子に出すためその間だけ面倒を見ることになった。

この作品は「一人っ子政策」「主人公が女の子である」ということが大きく関わってくる。そのことから散々苦しめられてきたアン・ランは簡単に弟を引き取るとはならない。

できないことをできないとはっきり主張し親戚たちと大げんかする彼女の強さに圧倒されつつ、そうしなければ生きてこられなかった彼女を思うと不憫でならない。

両親に甘やかされて育てられた弟ズーハンはわがまま放題。でも彼も6歳にして両親をなくし、突然できたお姉ちゃんには疎まれてかわいそう。
姉に甘える姿が中盤からは可愛くて、後半の決断には泣かされた。

最後のアン・ランの決断が正しかったのかどうかは分からないけど、二人が幸せと感じられることを願う。



<一人っ子政策>
1979年から2014年まで実施された、原則として一組の夫婦につき子供は一人までとする。しかし、一人っ子政策にはさまざまな例外規定が存在した。
例えば少数民族、農村など。また第1子が難病だった場合も第2子を持つことが許された。
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