さくらんぼ

ペルシャン・レッスン 戦場の教室のさくらんぼのレビュー・感想・評価

4.1
第二次世界大戦中、数百万のユダヤ人大虐殺(ホロコースト)が行われたナチス・ドイツの強制収容所。ユダヤ人青年のジルは、処刑される寸前にペルシャ人だと嘘をついたことで一命を取り留める。
終戦後テヘランで料理店を開く夢をもつ収容所のコッホ大尉からペルシャ語を教えるよう命じられ、咄嗟に自ら創造したデタラメの単語を使ってのペルシャ語の授業が始まる。

言葉を作るのだからとにかく大変。作るだけじゃなくて覚えてないといけないのに、紙と鉛筆もない。途中からとある法則を作って言葉を創り出していくんだけど、バレてしまうんじゃないかともうハラハラドキドキ。
このコッホ大尉が真面目で何千もの単語を覚えるものだから、その後は当然会話を作りましょうということになる。それでもバレてしまったそこには死しかない訳だからやるしかない。

過酷な収容所生活だけれど、コッホ大尉と信頼関係を築き信頼され優遇されるようになる。『ショーシャンクの空に』を思い浮かべる作品だけど、脱獄とは違うラストシーンへ。苦労して創り出した2840語の単語があんなことへ繋がるとは。
どんなものかは是非見て確かめて味わって欲しい。

静かな映画だけど主人公のオドオドしながらもいろんな窮地を乗り越えていく様子に目が離せなかった。面白かった!
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