このレビューはネタバレを含みます
あ~
すごいよかった………(余韻)
やさしい気持ちになるやさしい世界線…
癒されたし、わくわくしたし。
とっても面白かった。
この役はのんにしか出来ないと思ったほどピタリとハマっていた。アート性を持ち合わせているところも含めて。また、子供時代のミー坊もとっても可愛らしく、周りの友人子役たちの演技にも味がありなんか良かった。
その子供時代に味のあった友人たちが大人になっても登場すると思っていなかった私は(前情報入れなさすぎ笑)、まさかそれが柳楽優弥と夏帆になって出てくるとは…!と、歓喜で震えた。(あえての敬称略)
ミー坊のことをいつもからかっていたヒヨと気だるさ漂うモモコが子供ながらに味があったことにここまで説得力があるとは。キャスティングの妙よ!
ヤンキー軍団も好きな役者さんだらけでたまらなかった。総長の磯村勇斗さんを筆頭に、前原滉さん、岡山天音さん、伊島空さん、三河悠冴さんなど。いい味のバイプレイヤーさんばかり。
鈴蘭vs 鳳仙よろしく黒とライトグレー色の学ランヤンキー対決のくだり、最高でした。ミー坊がカブトガニの裏側を見せて対抗するところや、その後みんな仲良くなってアオリイカを食べる(までの捕まえるくだり)はめちゃくちゃ笑った。最後またしてもナイフを要求された青鬼の表情も最高でした。
伊島空さんの「まじだ~、まじでいる~」も相当好きだったし、みんなで釣り糸を垂らしミー坊の熱弁を聞いている時の前原滉さんの表情も大好きだったのだけど、今作はもう岡山天音さんが至高すぎました。
ちょっと気になった点として、
・お父さんがおじさんすぎないか?
・「とにかく優しいお母さん」なのになんか陰りがあるというか、暗いな。
・途中から父と兄が出てこなくなったのは教育方針の違いで不仲になり離婚したのかな?触れてないけど。
という3点があったのだけど、調べてみたら実際にご家庭の事情があって、なので、出てこなくなったりで(最後にはチラッと出ていたけど)、そうなると母親役の井川遥さんの優しさ全開なんだけどそこはかとなく暗い感じというのも演技が下手なのではなく、その雰囲気も含めた演技だったのか!と思ったらむしろ凄いな、あのアンニュイさはなかなか出せんぞと思った。
さかなクンの自叙伝ムービー、さかなクン誕生秘話を含めたさかなクンへのオマージュ作品、さかなクンを具現化したらこうなりましたという映画だった。(何回さかなクンて言うねん)
なので、のんが何で学ラン着てんのとか、どこへ行っても「ミー坊と申します」みたいな正式に名乗らないところとか、もうそんなことどーでもよくなる。
ミー坊(さかなクン)のキラキラした純粋さが変わることなく大人になっていく様は、確固たる自分というものを持っていること、好きなものを好きでいることなわけだけど、そうあれたのは間違いなく良き理解者(お母さん)の存在があったからだと思う。ミー坊の人柄、真っ直ぐさがさらに周りの人たちの人生にも影響を与えていく様子にとてもじんわりした。自分にしては珍しくちょっとディスク欲しいとさえ思った。やさしい世界を手元に置いておきたいような感覚。
余談ですが、
エンドロールで「バタフライナイフ指導」という方の記述があり、青鬼くんのバタフライナイフ使い具合にもなかなかの練習が必要だったんだなぁ~と、お魚を捌くシーンを思い出してまたちょっと笑えた。
うおー。満点。
…後述…
特装限定版のディスク買いました(笑)
「南極料理人」の伊勢エビフライの横に、カブトガニで表彰された時のポストカードを飾りました。自分の部屋が甲殻類マニアみたいになってしまったが、好きなのは甲殻類では無く、沖田監督です。