モ

夢のモのレビュー・感想・評価

(1990年製作の映画)
3.2
人が今日見た夢がおもしろかった!と言って語る話はどうしたって退屈で、それが黒澤明が実際に語る夢だとしてもきっと退屈なんだけど、それが彼の作った映像だからこそ耳を傾けることが出来た気がした。

夢って突拍子もなくて、朝起きて覚えているのは脳が記憶しちゃうほど衝撃的であった部分だけで、パッパッと映像が切り替わるようにみるものだと私は体感している。(たとえば幻想作家バリー・ユアグローの超短編みたいな)この映画は一瞬の衝撃の部分を長めに尺を取って表現していて、だから見れたというか聞けたのかな。


蛇足
「最近 その死の灰の積もった地面から不思議な花が咲き始めた」
ドーン!(たんぽぽ!!)
のシーンで谷山浩子のたんぽぽ食べてが脳内で再生された人は結構いるはず。語りの部分がなんだか似てて思わず笑っちゃったよ
モ