松田

“それ”がいる森の松田のネタバレレビュー・内容・結末

“それ”がいる森(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

こんな森入るんじゃなかった!

割と序盤で正体が判明するが、何故か正体をぼやかす展開が続く。心の中では…いやそれってアレだよね、絶対アレじゃん、でもこんだけ引っ張ったら違うのかな…あ、やっぱアレじゃん…というカタチで引っ張るだけ引っ張ってやっぱそうでしたくらいにしかならなかった。
ぼやかす展開もクサい匂わせみたいでそもそも面白みが無いせいで"それ"に対する謎よりこんな程度で何の為にぼやかし続けたのか…という謎の方が気になって気が散って仕方がなかった。
あと割と何でも出来そうなのに出来ない事がよく分からない"それ"に対しては、怖さとかよりも歯痒さが勝っちゃったりする。

キャストは不満顔に定評がある(?)パンサー尾形さん、静岡県民は知ってる人も多いであろうあの望月商事の松嶋亮太さんが印象的。

あと個人的にラストでぜんぶ台無しになってた気がする。
一也の家出の原因になった母親に対して主人公がまた3人で暮らそうってなるオチが最低過ぎる。
母親がサッカー禁止して勉強強制した事で家出されたクセしてその事の反省の素振り無し、和解するシーンも無し、あまつさえラストで子供抜きで話して勝手に決めて…
折角子供を餌にするトンデモ害悪○○○から子供守ったのに、これからあの世より怖いリアル害悪が起きそうな終わり方になってないか。
今作における子供のセリフがなんだか子供と言うには若干ませててリアリティに欠けるところがあったりしたのも気になる。
主演がどデカいキャストだから仕方ないのかもしれないけど、親子を描いてるように見せて親しか描いてない感じにも見えちゃう。
映画の内側でも外側でも子供が蔑ろになってる嫌な映画という印象になってしまった。

…思えばタイトルが伏せているそいつは、タイトルの性質によって上がってしまったハードルをくぐる事しか出来ない哀しきモンスターだった。
あいつより作った親の方に問題がある気がするので、もうちょっとなんとかなりませんかね…と思った。
なんだかかなしい。
松田

松田