このレビューはネタバレを含みます
原作未読。もうちょっとホラー味がある映画かと思って見に行ったけど、それほどではない。ただDV被害者はフラッシュバック起きるかも知れないので鑑賞注意です。自然の描写が美しく、現在の法廷と過去の出来事を往復する構成も普通に王道。
ラストの仄めかしによって一気に謎めかせて終わるやり方は「氷の微笑」のみたいですね（古いか）。
でもこれ、種明かしになってそうでなっていない感もあって、原作はどうなのか、よんでみたいなと思いました。
映画だけで観た場合、犯人は少なくともみんなが思ってる人とその夫になる人以外に、2人は候補がいると思うんですよ。私はそのうちの1人が本ボシじゃないかと思ってるんですが…（劇中で葬儀がある人物）。
で、その裁判で裁かれた死亡事件についてはそうなんだけど、描かれてない殺人もあるんじゃない？という気もしていて、なぜあの父親は突然いなくなったのか、というところは引っかかっている。証言できるのは「娘だけ」なんですよねぇ。
そんなことを想像してみるともう少しザワっとする映画なんですが、見る人によってずいぶん感じ方も違う映画なんだろうなーと思う。こういう多義的な作品はわりと好きです。
