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ロストケアのjteaのネタバレレビュー・内容・結末

ロストケア(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

父を思う気持ちと介護の限界を演じる松山ケンイチさんの姿が強烈で目に焼き付いています。父に手をかけたことは理解できないことはないのですが、介護から解放されたのになぜ介護職に就いたのか?1人と41人の殺人まで犯して救ったという精神状態は。事件を担当する検事も、老人ホームでの生活をする母への思いから感じとる葛藤。感情が高ぶるのを抑えるかのような長澤まさみさんの演技に吸い込まれていきました。
安全地帯にいる人、穴の奥底まで落ちている人。立場が変われば考えも異なるのはもっともですが、いつ安全地帯から穴へ落ちるか?そして心や身体で感じる介護のつらさ。1人で抱え込んでしまいにっちもさっちもいかなくなるときも。心で思っていても決して声に出したり実行はしないが誰もが一線を超えてしまいそうになることも、こう思うだけで罪悪感におそわれたり。映画を見てなにかを感じるだけでも介護の解決につながることを願います。
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