このレビューはネタバレを含みます
ウォンカーウァイって本当に上からの視線、隙間からの垣間見る視線とか独自の「視線」を捉える撮り方が盛りだくさんで、それが作中に出てくる登場人物の微妙な心情と呼応していると勝手に思ってたからこそ、最初のブレブレ写真のコマ送りの印象が殴られたみたいに今でも残ってる…。掴みからウォンカーウァイの世界観に引きずり込まれしまった。
話は別として本当に香港の治安の悪さとか喧騒をコマ送りする事で、より際立っていたな〜。
初めて金城武の演技を見たけど本当にずるい……正体も分からない麻薬売買の女にあんなに子犬のように寄り添ってて、めっちゃくちゃ心がぐちゃぐちゃになってしまった。「あの女は忘れ得ない人になった。記憶を缶詰に詰めて、賞味期限が無かったらいいけど、あるとしたら1万年後かな」(ニュアンス)のフレーズが失恋が後を引きつつも、麻薬売買の女がずーっと心に残って彼の心を掴み切っていて、理想的な一夜の忘れられない恋だな〜
あとトニーレオンの瞳ってマジで吸い込まれそうで、何考えているかわかんなくてミステリアスすぎて、ずっと目が離れなかった…あの再会はめっちゃくちゃ正直びっくりした。紙に好きな行き先を書いて、彼らは一緒に向かったんだと信じたい。
