秀ポン

長ぐつをはいたネコと9つの命の秀ポンのレビュー・感想・評価

4.8
良すぎだろ。どうなってんの?
ドリームワークス、「バッドガイズ」から確変入ってない?

敵と地図を奪い合いながら共通の目的地に向かう主人公達、そして主人公には謎の追手が迫っている。こういう追う/追われるが同時に展開していく話大好き。

アクションがカッコ良すぎる。
序盤、無敵モードの巨人戦はカラフルで爽快。

オオカミとの初戦とか、始まり方から完璧なんだけど。口笛が聴こえて気付いたら横にいるのめっちゃ良い。
(このシーンでもそうだけど、各所で鏡面への映り込みが演出として効果的に使われてる)
(戦闘が始まる前のシーンでは、ビンなんかのオブジェクトをプスを挟み込むように画面上に配置することで圧迫感のある画面にしていた)

各ステージで色調がはっきり分かれていて、見ていて飽きない。カラフルだからこそたまに挟み込まれるモノトーンなオオカミの出番が映える。
色調だけでなく、構図も全シーンバチバチに決まっててカッコよかった。

水晶の洞窟での、栄光のレジェンド時代のイメージがめちゃくちゃ良かった。
騒がしい宴も馬で駆けるのも最高に自由って感じだけど、その後に出てくる、それらの自由の裏面にあった寂しさが凄い良い。映像で語りきってる。

終盤のオオカミ戦もめっちゃ良いんだよな。
「九つの生涯が走馬灯のように目に浮かぶか?」
「いいや、一つだ」
最高なんですけど。
「拾えよ」
最高なんですけど。

映像も良いしキャラも良いし話も良い最高の映画だった。

(スパイダーバース以降の、「どれだけリアルにするか」というフェーズから「どういうリアルにするか」っていうフェーズに切り替わったCG表現本当に好き)
秀ポン

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