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てぃだ ~いつか太陽の下を歩きたい~のKUBOのレビュー・感想・評価

3.6
今日は教え子の武田航平が出演している『てぃだ 〜いつか太陽の下を歩きたい〜』舞台挨拶付き上映会に行ってきました。

4月の沖縄国際映画祭以来、2度目の鑑賞でしたが、初めて見た時にはすっかり騙されたミステリー部分のミスリードも含めて、中前監督の演出を改めて味わうことが出来ました。

今日、一番うれしかったのは、上映終了後のロビーで中前監督とお話しする機会をいただいたのですが、その際、監督が私の Filmarks のレヴューを読んでいていただいていて、私の推察を「その通りです」とお答えいただいたこと。長年レヴュアーをしていて、こんなにうれしいことはありません。写真撮影にも応じていただき、ありがとうございました。今後とも武田航平をよろしくお願いいたします😊

ということで、やっと全国公開を迎えましたので、沖縄国際映画祭でのレヴューを再度アップさせていただきます。

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今日は、初「沖縄国際映画祭」! 「島ぜんぶでお〜きな祭」で、教え子の武田航平が出演する、映画『てぃだ』のワールドプレミアを見てきました!

『てぃだ』(太陽)というタイトルの割には、暗〜いDVから始まる。

同居する彼氏のDVに悩まされている女性(馬場ふみか)が、石垣島で出会った明るく世話好きな女性(中村静香)や、頼れるダイビングインストラクターの男性(武田航平)など、温かい島の人たちに囲まれて、立ち直る話なんだろうな〜、と思って見ていたら、どんどんサスペンス風になってくぞ⁉︎

「南の島はみんな温かくて…」てな表向きの印象から始まって、その現実は、新しい橋の建設に対する賛成派・反対派の対立、

様々な過去を背負って島に辿り着いた島ナイチャー(移住者)の事情、などなど、実は島にはいろいろな問題があった!

この賛成派と反対派の対立って、昨今の石垣島の事情を考えれば「橋」と言っているのは「基地」でしょう。「基地」じゃ波風立つから「橋」にしておいたんですよね(?)、中前監督。

『てぃだ』というタイトルからは、また映画前半の雰囲気からも、予想もできないほどハードなサスペンスになっていくが、

見終わって考えてみれば、事件に巻き込まれるのはほとんど島ナイチャーだけだし、石垣の人には悪い人はいない。深読みし過ぎかもしれないけど、これは沖縄の「島ナイチャー」に対する不安の表れなのか(?)とも思ってしまう。

石垣島マラソンで盛り上がる中、馬場ふみかが、走る!走る!走る! 凄惨な事件を乗り越えて、自分に自信を持てなかった女性が自分の足で歩き出す。

表のテーマと、裏テーマを持つ、美しい石垣島を舞台にしたサスペンス映画です。

*與儀さんだけはウチナンチュが演るべき。名優モロ師岡には悪いが、島のうみんちゅの設定なら、ちゃんとうちなーぐちで話してくれないと、作りもの感が出てしまって残念。

*2度目の鑑賞で発見したこと:石垣島マラソンのスタート時、先頭の一団の中に「宮古島まもるくん」メイクをした「リアルまもるくん」がいたこと。

*舞台挨拶で武田航平が「石垣島には映画館がないんですよ」と言っていたが、だから宮古島のパニパニシネマが日本最南端の映画館なのです。

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