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ショーイング・アップのotomのレビュー・感想・評価

ショーイング・アップ(2023年製作の映画)
5.0
『ウェンディ&ルーシー』然り、鳥描写が上手過ぎなケリー・ライカート。飼い猫に傷を負わされた鳩を汚物の様に捨てるとこから始まり、次第にちょっとした情が湧き、恐る恐る指先で撫で、最後は自らの個展をほっぽり出して飛び立つ鳩を追うって云う意識の変化を監督らしい繊細さで描く。その繊細さとは裏腹に笑える程に分かりやすいストレスの数々が全方向からミシェル・ウィリアムズに向けて降ってくるのも実に効果的。些事にこだわらずに上を見上げるのが大事ENDでとても良いもん観たって気分になる。と、イーサン・ローズ(超久々!)の本質的に変わらないミニマルな劇伴もマッチしてて、こちらも良かった。
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