このレビューはネタバレを含みます
とても自分には1回で脳内処理できる内容量ではなかったけど、サスペンス性とラブロマンスがふんだんに散りばめられていて飽きずに楽しめた。それに加えてカメラワークと演出がかなり斬新。
あと特質すべきはやはり間接的な官能表現。実際の行為は機械的な1回のみで、よっぽどリップクリームとハンドクリームを塗る方が甘美的な印象を受ける不思議な感覚。無数のポケットからリップクリームを一瞬で取る姿すらも良い。
肝心のへジュンがソレに惹かれていく過程はかなり省かれていて最初は若干の違和感を抱いた。が、そこまで魅力的に映っていなかったソレが終盤にはどタイプに見えてきてしまったので、まんまとパク・チャヌク監督の思惑通りになっていた、悔しい。
サスペンスで地の面白さを確保しつつ、ラストを含めて余白(考察の余地)もしっかりある面白い映画だった。また公開されたら見る。