このレビューはネタバレを含みます
うーんうーん、ほんとーに好みの問題なのですが、私はこの監督の演出がどーしても合わないようです。
以下、映画の内容とは関係ない個人的な感想です。
ガールもクロースも、テーマや情景はすごく好みなのに、料理の仕方が致命的に合わない…！
前回はバレエが題材だったし、今回も花畑の仕事とか、少年二人の物語とか、自転車とか、ストレスや問題を対話で解決していく海外の学校の仕組みが描かれるとか、仲のいい兄弟とか、好きな材料は満載なのに。
後半、人物の寄りばかりの映像につかれて（飽きて）しまって、集中できなくて寝てしまいました…
登場人物をずーっと寄って撮ることは、きっと監督の意図された演出だと思うのですが、私は映画を観るときに、風景や音楽や絵作りも素敵だとうれしいので、あんなに素敵な場所で撮影しているのに、なぜずーっと寄りで、引きの絵をぜんぜん見せてくれないのか、途中からものすごくストレスになってしまいました。そのカメラをもっと引いてーーー😫
映っている人が何をしているのかはもうわかったから、それがどんな場所で行われているのかを観たかった。花畑も海もホッケーも、もっと撮りよう（もしくは編集のやりよう）があるのでは？？ せっかく大画面で観ている映画なのに。あんなに素敵な場所っぽかったのに（ちなみにこのストレスが、直後に観た『怪物』で一気に解消されて、あちらも同じ少年二人の物語だったけど、彼らがいる風景がいちいちすばらしくて、それ込みで二人の物語が語られる映画になっていて、そうそう、映画館で映画を観る楽しみってこれだよね！ と美しい映像が深く心に沁みました。監督によって絵作りってぜんぜん違うんですね…）。
あと片方の男の子は早めに自殺してしまって、これもガールの時に感じた、ちょっと待って、なんでそのキャラクターの結末をそうしてしまうの？？という監督の好みの（と思われる、取り返しのつかないことを子どもがする）作劇も、私はどうしても苦手なのだと思いました。
子どもに取り返しがつかないことをさせないで…希望をあげて…😫 描きたかったのは親友の死への後悔なのかもしれませんが、うーんうーんうーん…監督がまだお若いからかも？？ ご自分にそういう後悔が現在進行形であって、傷が癒えていなくて、それを映画で撮り続けているとか…？？？
子役の俳優たちの演技も良かったし、ロケーションも好みだし、ほんとうに、大好きな素材を食べられない味付けで出されて、ものすごく残念に思う感じ…。合わないなら観なければいいだけなのですが、この監督の扱う素材に好きなものが多くて、毎回残念に思ってしまうので、つい書いてしまいました。完全に好みの話なので、合わないということで、しかたないですね😔
