エドワード農村

CLOSE/クロースのエドワード農村のネタバレレビュー・内容・結末

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

レオははっきりと自分たちの関係を自分のことばをもって他者に説明できていたにも関わらず、思春期の集団の中に漂う男性性の在り方を作法のように身に付けていこうとする。おそらく他の同世代との関わりの中でそんなふうに振る舞うのかくらいの気持ちで開いていった世界ではあるのだろうが、事件が起きてはじめてレミはなにをかんがえていたかを内省しだす。おそらくレオにだけはそうでいてほしくなかったレミに後から気がついていく様子が視線、身体変化、風景、とくに畑のシーンから絵画のように迫る。ゴッホの描いた南仏サンレミの風景みたいだが、監督の故郷であるベルギーらしい。美しい。

この映画で特に迫るのは2人の親の態度、面持ち、ことばだと思う。子供の痛みや揺れにどのように関わるのか何度でも自分に跳ね返して内省するに余りある

名付けない定義しないやさしさやうつくしさを知る機会がこどものせかいにもっとあればいいなと思う。