モールス

ブロークン・イングリッシュのモールスのレビュー・感想・評価

3.5
本作は30代独身のキャリア女性ノラが主人公です。主人公の人物設定としては結構イタイです。ノラは美人で仕事もできるのですが、恋愛運には恵まれません。焦っているのです。だから、空回りしてます。何事もうまくいかない時はそんなものです。だからこそ現実的に見えるのです。そこが本作の良さに思えます。
私自身も家内に出会うまでは恋愛に不器用でなんとなく共感できます。自分がそういう方面ではダメなんじゃないかと…。
現代しかもアメリカという国では生き方の多様化が進みすぎるぐらい進み、結婚に踏み切るのは男も女も難しい選択になってると思います。
だからこそ、ノラが出会ったフランス人男性は味のある人物だと思います。結婚そのものより、自分のために生きることが大切となんだよ伝えた辭は本質を見失いかけた彼女にはタイムリーだったと思えますね。
本作の問題はラストのあり方、ベタすぎて賛否両論は出ますよ。あるわけないですから(笑) 映画ですから、夢物語として受け入れるのも考え方でしょうが…。
ただ、含みを持たせる終わり方は個人的に好きです。等身大の人物の恋愛は成就したかどうかは、観た人が決める作品と思いますからね。
モールス

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