Kuuta

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのKuutaのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

耳人間でニコニコしてたら「あれは上辺だけの表現」みたいに言われててごめんなさいってなった

いろいろ取りこぼしてそうですが私なりの整理。

①肉体を使ったアートで常識を挑発する立場。新たな臓器が勝手に育つソール(ヴィゴ・モーテンセン)とコンビを組み、手術パフォーマンスを行うカプリース(レア・セドゥ)。
パフォーマンスとして人体を壊し、それでお金を稼ぐクローネンバーグ?

② 社会に革命を起こしたい派。プラスチックなど人工物を食べられるように身体を改造した男。肉体の内なる美を讃え、臓器の進化=人類の進化を望む団体。

③ ①と良好な関係を築きつつ、②を取り締まることで現状維持を図る派。政府はソールから生まれるような新臓器を登録し、管理する。管理局のティムリン(クリステン・スチュワート)はソールの助手になりたがっている。ソールの体を支えるベッドや椅子を作る企業は②の関係者を殺し、食い扶持を保とうとする。

→ソールは③のスパイとして相互依存の関係にあったが、③に絡め取られる②の無情を知り、パフォーマーの立場を辞め、ラストで②の子供のような新たな人間へと覚醒する?

・痛みを伴う自己表現として、臓器がある。剥き出しのアイデアを投げつければいいのではなく、デザインする人、意味づけする人、ラベリングがアートにとって重要だと強調しているのが面白かった。何となく生まれた腫瘍は病院で取ってもらったほうがいい

・序盤は謎装置と設定がビジュアルでガンガン示されて楽しかったけど、説明が終わった中盤からは会話が増えてきて強烈に眠くなった。びっくり人間がもっと出てきて欲しかった

・お腹にジッパーがつくのはビデオドロームで見たやつ!

・相手の肉体を切り開くことがセックスに代わるコミュニケーションになっている。カプリースがベーコンを食べる冒頭シーン、キッチンで朝日を浴びて光るナイフ

・あの椅子はどういう機能なん?一番美味しい角度で食べさせてくれるの?
Kuuta

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