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海上48hours ―悪夢のバカンス―のkazukiのレビュー・感想・評価

3.3
原題『ジェットスキー』, 『シャークバイト』の通り, ジェットスキーで遊んでいた若者達がサメに襲われる話。

キャビンインザウッズものと遭難ものが合わさった様な構成になっており、
海原へ行く若者はその途中で怪しい男に会ったり、集団から逸れた者から襲われたり(サメは実際に集団よりも単体の獲物を狙うらしい)... 誰も来ないような場所で密室劇として機能するところも同じだ。

サメと5人とジェットスキーだけというミニマルな作りで、サメ描写も含めリアル寄り(激しい動きの多いラストは流石にCG感が出ていたけれど) なので、進行はゆったりめで85分という上映時間ながら、ただボートの上で揺られる映像が続くなど 冗長と感じられる瞬間もある。 しかし、映像が綺麗なので退屈する事はない。監督はインタビューでディスカバリーチャンネルが好きでサメの回は全て見ていると言っていたが、そういう趣向が活きているのかもしれない。

冒頭、海の中のショットから海岸でのパーティに移っていくというジョーズオマージュで始まるが、その海はジョーズよりずっと暗く(舞台が沖合なので)、パーティは時代に合わせ今風になっている。本作の調子が分かるこのオープンニングも良かった。

海外での評価は散々で..同じくリアル路線のサメ映画『オープンウォーター』や『ロストバケーション』, 『赤い珊瑚礁』, 本作の監督が助監督として携わっている『47mシリーズ』, 漂流ものの『アドリフト』などを引き合いに出されている。確かに超良い作品では無いだろうが、私にとっては嫌いになれない良さが有る映画。

余談ですが、パンフレットにサメ餌食度判定クイズや、劇中での遭難マップなどが付いており楽しめました。こういう映画だからこそパンフレット欲しいですよね🙃
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