まーくん

唄う六人の女のまーくんのレビュー・感想・評価

唄う六人の女(2023年製作の映画)
4.0
舞台挨拶上映で鑑賞。
本編の森の中の一部が我が地元で撮影されているとの情報を2022年6月に知り、公開を楽しみにしていた。
予告を見る限り完全にスリラー、ミステリー、サスペンス要素がふんだんにありそうに見えるが、蓋を開けてみたらネイチャー、ハートフル、ファンタジックな映画であった。カメラワークや映像、エンドロールの主題歌までもが凄く美しく、アスペクト比もビスタサイズであるが故、鑑賞している自分も不思議な森に入り込んだ(奈良、京都の森や家屋をミックスしてひとつの森や山中としているので本当に不思議の森)と思えて来るが、明らかにおかしな謎の女性達が続々出現し、その六人中、二役を演じた一名を除き五人は全編に渡り台詞が一切無し、特にあの水川あさみを完全に封じ、無表情、台詞無しで割り切った演技をさせたのは大したもの。それでも無表情で板チョコを食べる姿は台詞以上のものが伝わる。それぞれの女性はそれぞれの個性や動きがあり見てて飽きないし、竹野内豊の眼も台詞以上に伝わるものがあるし、山田孝之の鬼畜な演技も流石。上映後の舞台挨拶で生で見るのとはやはり違う。そしてこの映画の核心的の主となる自然や動物、生きとし生けるものすべてと人間は共生しているんだなと改めて感じることが出来て満足。でもタイトルだけは何かモヤモヤする。全てが角度を変えた思わせぶりだったのかも知れない。それは、生で見た竹野内豊の顔の小ささが女優さんとあまり変わらなかったように。
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