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ウエスト・サイド物語のtottsunのレビュー・感想・評価

ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)
4.5
「ウエストサイド物語」🎬45
 ニューヨークのダウンタウン、ウエスト・サイド。移民の多いこの町では、かねてから対立関係にあるベルナルド率いるプエルトリコ移民のシャーク団と、リフ率いるジェット団の2つのグループが、ことある毎に衝突を繰り返してきた。ある日、ベルナルドの妹マリアは、兄たちシャーク団に初めてのダンス・パーティへ連れて行かれる。そこへジェット団のメンバーも現われ、2つのグループは競うように踊り始めた。そんな中、マリアはジェット団の元リーダー、トニーに出会い、互いに心を奪われる。だが、それは許されない恋の始まりだった…
学生時代演劇部の端くれだったさえない私は学校の歴史ある定期公演の演目が何故かこの作品で、勉強しろと強制的にありとあらゆる「ウエストサイドストーリー」を見て何かをつかもうとしていたわけだけど…そのうちのひとつとして鑑賞したのが今作である。
しがない演劇部だったけど歌にダンスに…と当時やれ伝統だの、男役を演じるとはこういうことだの色々あれこれ考えすぎたりOB.OGの圧力が正直なかなか辛くてヤケクソになりながらも青春を捧げていたわけである。
大人になった今あの頃を振り返るとあれは何だったのか…って思えるし、冷静に考えれば茶番のようにさえ思えてしまう。
あれから10年以上。一時は見るのも嫌になって距離を置いてた作品だけど私の何かを形作っていたのは動かぬ証拠で午前10時の映画祭でやると知ってからは観る気でいた。
散々見てきたのはパソコンやテレビの画面がせいぜいでこんな映画館のスクリーンで観る機会なんてそうそうないと思ったから…
そのためDVD見てレビューを書くのを我慢してこの日が来るのを待っていた。
平日ということもありみんな年配の方達で私くらいの年齢の人は皆無だった。でもほとんどの席が埋まるほどかなり混雑していた。
オープニングが始まると自分でもよく分からないけど身体中がザワザワしだした。
確かに距離を置いたけど私がよく知っているあのストーリーが始まるのだと。
今日改めて映画館で見て思ったのは大きなスクリーンで観ることの素晴らしさ。皆の表情や衣装の細かい部分など、小さな画面では感じられない感情を味わえた。そして1961年の映画でありながら色あせない歌と曲。
この作品が名作であると言われる所以である。ダンスもエネルギッシュでこんなにパワーが詰まってる映画ってなかなかないと思う。
個人的にはアニタ推し!(高校生の時はジェット側のある役だったけどねw)
リタ・モレノ演じるアニタは強さや聡明さそして色気を感じる!
あとね、やっぱジョージ・チャキリス演じるベルナルドはカッコいい!
「ウエストサイドストーリー」って言えばこの踊ってるシーンだろうし象徴だよね。
高校生のとき英語で頑張って理解しようしてたのになかなか聞き取れなかったけど、今回はある程度聞き取れてそんなことも嬉しかった鑑賞でした。
本当はもっと言いたいことあるけど、ここらへんでやめときます。笑
映画館で観ることによって新たな気づきや感情を感じさせてくれて向き合う機会をくれて午前10時の映画祭には本当に感謝。
私的には☆☆☆☆.5かな。
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