試写会にて
生後18ヶ月で里子として迎え入れたシモン。実の息子たちと兄弟のように過ごしていたがある日実の父親から育てたいと申し入れがあり…
急に引き離される親子それぞれの複雑な気持ちを丹念に描いた作品。
ユーモアとシビアのバランスが良かった。
このプロジェクトの目的は父親の元にシモンを戻すこと。とは言えことを急ぎすぎてシモンの気持ちは全然追い付かなかったことだろう。
里親と里子も幸福な関係だっただけに、もっと良い方法はなかったものか、と外野は思ってしまう。
しかしながら母親の行動は聖人ではないからこそ、子供を思う気持ちが伝わってくる。
とにかく子供たちが可愛くて、子供たちの素直な反応に何度もくすりとさせられる。
監督自身の実体験がモデルとのこと。監督自身もきっと楽しい毎日で、別れは悲しかった事だろう。
でもきっとどこかで幸せに暮らしている。その事が一番の幸せと信じるしかない。