パピヨン

夜明けまでバス停でのパピヨンのレビュー・感想・評価

夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)
3.8
高橋伴明監督作品では「TATTOO〈刺青〉あり」「 光 の 雨 」「BOX 袴田事件 命とは」「痛くない死に方」と本作品で自分のベスト5です。
これは実際に 2020年に幡ヶ谷のバス停で起こった女性ホームレス殺害事件を扱ってますが 忠実な再現ドラマではありません。脚本の梶原阿貴さんが 別物の映画の力を発揮して構築しています。コロナ禍での非正規雇用·就労年齢·性別国籍差別等々を 無理なく取り上げてましたね。まだまだ若いと思っていた女性があれよあれよと云う間にホームレス生活へ。プライドも当然ありますから 出来る限り小綺麗にし バス停に腰掛けての数ヶ月だったのでしょう。
もちろん自らの選択でホームレスになった方もいるでしょうが 意図せず追い込まれてしまった方も多いのですね。身内や知人のことどころか 自分だけのことで精一杯の人生なんて意味を感じられんのかなー?だから困窮している人でさえ誰かのために動いてしまうのがマトモな人間なんだなーっと。
バランスのいい脚本に感心です。
パピヨン

パピヨン