ミサホ

ビーストのミサホのレビュー・感想・評価

ビースト(2022年製作の映画)
3.7
わたしは野生動物のドキュメンタリー番組が好きです。特にNHKの『地球ドラマチック』が好きで、その中でも野生動物がテーマになっている回はよく観てます。

本作は観逃せないなと、台風が近付きつつある中、劇場に足を運びました。

本作は、南アフリカに旅行にやって来た、ある家族が、密猟者に対して憎悪を膨らませ、悪魔と化したライオンと闘うという物語。

わが国の北海道では“OSO18”という雄のヒグマが出没しているとようだし、野生動物の恐ろしさやなんとなく切なさも感じていたところで、大変、興味深く、鑑賞に臨んだ次第です。

今回の劇場鑑賞にあたり、取った席がほとんど横からと言っていいほどの位置。満席じゃなかったらソコ選ぶやつおらんやろ!というような容赦ないツッコミが飛んで来そうな席で、心底、悔やみました。(劇場によって違うよねー)

しかし、それでも、この作品は楽しめた!前後左は人がいなかったので、身体を横向きにする形でゆったりと鑑賞し、ライオンが襲ってくるシーンなんかは、ビックリしながらも前のめりになって観たよ。

密猟者によって、自分の群れを奪われたライオン“ディアボロ”は、人すべてに憎しみを募らせ、村人を皆殺しにする。

そんなディアボロと、父ネイトは戦う。娘ふたりも、ただびびっているだけでなく、それぞれの今出来ることを、勇敢にも実行していく。

関係がギクシャクしてしまった長女に気を遣いながらも、そんな現状をなんとか打破しようと頑張るいじらしい父ネイト。

連れて来た旅行先で、とんでもなく恐ろしい目に遭わせてしまい、関係がさらに悪化するんじゃないかとヒヤヒヤしたが、決死の覚悟で父の威厳を取り戻した父ネイト。

よく頑張った!

ただ、ディアボロは仲間や家族を密猟者に奪われ、たったひとり(一匹)で生き抜いて来たことを思うと…ねぇ。生きる為に凶暴にならざるを得なかったんだと思うと…ねぇ。

ちょっと悲しくなったよ。
ミサホ

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