オモロい。
全然期待していなかっただけに見終わった後の満足感がすごく高い。
コントの1ネタの様なシチュエーションだけで一本映画を作っているのがすごいです。
良い悪いは別にして邦画って良いヤクザ、優しいヤクザコメディって結構好きですよね。
今作は判断・選択に間違いがないというところが素晴らしいです。
まず主演の2人の選択。
ブラザーフッド、いやブロマンスを超えてほぼBLの域に達する2人の役者陣が良い。
綾野剛は100点のハマり役でしょう。
優男風に見えてキレたら怖く色気があって……とBL漫画や女性向け漫画のエロいヤクザ物の主人公をこれほど体現できる俳優はなかなかいませんよ。
そして主人公 聡実を演じた斎藤潤も良い。
少年から青年に変わるこの瞬間しかない独特の色気があります。
これが邦画お得意の30歳くらいの俳優が演じる中学生だったら台無しになるところでした。
同級生たちも中学生らしい中学生でとても良かったです。
ヤクザ陣の配役も橋本じゅん、やべきょうすけ、RED RICE、北村一輝と120点の完璧な配役。
チャンス大城も良かったです。
そして「紅」という選曲も完璧です。
一聴するとギャグ的に作用しますが、決める時にキメるとしっかりカッコいいという完璧な選択だと思います。
人間は完璧で清廉な物でなくてもいいと気付いた少年期の終わりの物語として切なくも清々しい気持ちになりました。
個人的な話ですが、僕が青春を過ごした時代はカラオケと共にあった時代でした。
ホントみんな気が狂った様にカラオケ行っていました。
大学の講義で一コマ空いたらみんなでカラオケ、飲みに行ったら絶対カラオケ。
新曲を聴くのはカラオケで歌うためという時代でしたね。
今の若い子はどうなんだろう。
まあとにかく綾野剛がエロい一作でした。