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カラオケ行こ!のりのネタバレレビュー・内容・結末

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーは、原作に沿いつつもアレンジされてる部分があった。
漫画として完成している原作を、少し現実味を持たせるために会話を脚本してるかな?って思った。(例としては、最初にカラオケ行った時の会話。原作では聡実くんから話が見えないって聞くところを脚本して、話聞きたそうにしてる聡実くんの態度を察して狂児から説明するシーンなど。確かにこっちのが現実的かも?)
でも私は漫画が大好きで、あの漫画の一連の流れを正解として認識してしまってるから、原作通りの映画も見てみたかったなって思ってしまった。でも聡実先生のカラオケチェックシーンとか笑っちゃったよw
やったんぽぽ!

元々原作大好きで、ファミレス行この単行本が出て情緒ブッ壊れたから、映画も見なきゃって状態になっちゃって、見に行きたんだけど、狂児…お前…ほんとに大好きってなっちゃった…
自分にちゃんと好意や関心が向くように気を引く行動はもちろん、相手への気遣いや気にかけ方が人タラシのそれで、元ヒモの設定の説得力を感じた。

特にこいつ!ってなったシーンは、聡実くんが狂児に歌のリスト渡して、説明するために自分から狂児の方に移動するシーン。
ただこれだけなんだけど、私はこのシーンに狂児の人タラシの才能を見た。
このシーンより前は、狂児から聡実くんに寄って距離縮めてたんだけど、このシーンではあえて聡実くんと距離取ってた。
聡実くんはいつもより距離のある状況で、狂児の音域に合う曲のリストを説明するんだけど、やっぱ遠いのよ。いつもが近すぎるんだけど。
だから聡実くんが自分の意思で狂児の側に行くのね。

タラシにとって、相手の意思で自分のこと選んでもらうって選択が重要なんだと思う。
狂児から聡実くんに距離つめて下地作りを丁寧に行った上で、聡実くんがちゃんと狂児の近くに行くっていう選択をしたから、あ〜捕獲されちゃった〜って思ったし、狂児のことを恐ろし〜でも流石だ!って思った。すげ〜このシーン。すごいぞこの男!

監督が青春映画として作ったのか、それとも恋愛映画として作ったのかは迷うところだけど、個人的にはちゃんと恋愛映画として作ったのかなって思った。
特に愛は与えることって明示した後に、狂児→聡実くんに心配だから連絡してっていうシーン入れたり、紅の英語の歌詞を和訳してみたり、缶コーヒー二つ買って選ばせたり、恋愛について狂児に言われた聡美くんが怒ったりしたから(ここは特に原作と違うからそう感じた)

こんなに若いうちから乗り心地の良い狂児に狂っちゃいそうな聡実くんには同情すると同時に羨ましいなって思っちゃう。
思春期にこの男に会ったらあかんやろ一生引きずるやん。でも狂児に振り回される人生絶対楽しいからいいよね、聡実くん。私と一緒に喫茶店行って。それで狂児との惚気聞かせてね
り