あばばば

GOのあばばばのレビュー・感想・評価

GO(2001年製作の映画)
4.2
青い春との二本立て。えっ脚本クドカンじゃ〜ん…やっぱりわたしとクドカンは惹かれ合うんだ、スタンド使いが惹かれ合うように。
国籍なんて関係ねえ!と思いたいのに、視線を逸らし切ることはできない。不意に悪意のない差別や社会の無関心さが顔を出し、そういう苦しみが日常の隙間にあるのだと思うと息が詰まる。そしてわたし自身は国籍を常日頃意識せず過ごしていられることに、この国での自分のマジョリティ、特権を思う。
「血が汚い」という感覚が全く理解できなかったが、ゼロ年代にはまだこう感じる人が多数を占めていただろうか。わたしの親はほんとナチュラルに国際ニュースを観ながら差別発言をしていたような世代だったけれど、今はそこまで露骨な差別心を出すことはないような気がしているが、どうだろう。(ネトウヨはまた別の病理だ)もちろんわたしの知らないところで差別は続いているかもしれず、いやきっと形を変えてこの社会にあるはずなので、目を凝らし続けなければいけないなと思う。
ジョンイルの視線の先を走っていくクルパーとそれを見て微笑むジョンイルがすこぶるよかった。
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