このレビューはネタバレを含みます
今まで様々な作品で様々な俳優が演じる信長を観てきた
近年はテンプレの信長から、「実はこんな人だった」とか「本当はこういう一面もあった」とか、ひと味違う信長像みたいなのも多くなってきたようだ
さて今回の信長は
いつもは大体、若い時はうつけのフリをしてたけど、実は、、、パターンなのだけど
ほんとにうつけの上、ヘタレっぽい信長のようだ
しかも、そこから魔王になる変遷がよく分からない
なんか急に闇堕ちした感がある
長い期間を3時間の尺に収めるのが大変なのは分かるけど、それならば時期を絞って集中して描いた方が良かったのでは、、と思ってしまう
昔、スペシャルドラマか何かでキムタクが信長を演じてたのを観た記憶があるけど、あっちの方が良かった気がする
戦国物と言うよりは恋愛物
その方向から見ても、何か腑に落ちない
貧しい人の集落に飛び込んで、斬り殺して、逃げて、小屋に飛び込んで
からの突然のラブシーン
血まみれで
結局、最後の最後までお互い本心を伝えられず
信長の死に際のセリフも、遠く離れた安土城の濃姫には届くことはない
脚本の問題が最も大きいと思うけど、信長の貧乏ゆすりと舌打ちの演技プランは如何なものか
綾瀬はるかを初めとする美濃の面々、伊藤英明や中谷美紀は良かった
観ていて違和感がなく、安定感があった
この作品の肝は、逆にあの現実離れした信長の最期のドリームパートなのかも
パイレーツ・オブ・カリビアンか、タイタニックかと目を疑ったが
まさかの夢オチ
いっそあれが夢オチでなく、奇跡の生還を遂げた信長と病気から奇跡的に回復してリュートの達人となった濃姫が、南蛮でひと暴れする続編でもあれば、とんでも映画として人気を博したかも
いや、無理か(笑)
