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四月のBaadのレビュー・感想・評価

四月(1962年製作の映画)
4.2
他の短編2本と一緒にイオセリアーニ映画祭の特集上映で鑑賞しました。以前に見て投稿を移し替えてありましたが、日付とタイトルがなかったので、少し修正した上再投稿します。

今回もかなりの部分うたた寝しました(笑)。
前に映画館で見ていて良かった〜、と思ったのですが、前回二回もうたた寝していたのですね。

冗談ではなく、なんとかソフトを手に入れて家で見ないと完全な形では見られないような気がします。

感想は少し変わって、木と家具の関係がちょっと気になったので、スコアも修正。
でも素晴らしい映画であることには変わりありません。

この映画を観た翌日、某国営施設のガイドツアーに行き、部屋の天井や扉等に使われた木材が樹齢◯百年というのを数回聞き、拍付のためにわざわざ木を切ったのかしら、とより強く訝しく思ったのは余談です。
なんらかの形で自然に寿命を迎えた木から取った木材であって欲しいものです。

(ちなみに京都の庭師さんは、樹齢二百年以上の木を切るのを嫌がるそう。体調が悪くなって直後事故に遭いやすくなるらしいです。)

作中の大木は樹齢八十年以上はありそうな気がしますが、どうなんでしょうか?

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昨年度末に見ました。大変気に入ったので二度映画館に足を運びましたが二度ともあまりの心地よさにうたた寝をしてしまい、全く違う映画を2本見たような不思議な体験をしてちょっと得をした気分です。でも、映画館で眠ってしまうと損をした気分になる方はDVDで何度も鑑賞した方がよいかもしれませんね。

私はこの映画からある少女漫画を連想しました。三岸せいこの『夢見る星に降る雨は』がそれですが、ストーリーではなく構図の類似です。この映画の様々な場面は私にとっては様々な記憶に結びつく既視感に満ちていて、それでいて大元の記憶とは少しずれていて新鮮なところもあり、大変美しく心地の良いものでしたが、その一部に三岸さんの作品とよく似た味わいがあったのです。

政治色が強い作品では全くないのにもかかわらず、表現方法があまりにユニークだったので旧ソ連時代には上映禁止、その価値を知る人が隠れてこっそり見るような特別な作品であったということを知人から聞きました。
(2005-07-14 知る人ぞ知る ★★★★★)
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