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VESPER/ヴェスパーのbluetokyoのレビュー・感想・評価

VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)
2.8
ローテクグロディストピアって感じかな。ローテクだが、遺伝子工学だけは異様に進んでいる。ピンと来ないのは、こちらの知識不足なのか、映画の表現力がかなりしょぼいためなのか。現状でも、遺伝子操作技術は危険なほど進んでしまい、外来生物でも大騒ぎなのに(セアカゴケグモとか)、遺伝子をいじった生物が外部に流出してしまうと、地球の生態系に破滅をもたらす危険があるらしい。それはそれとして、話的には、興味深いところもある。

シタデルという富裕層の都市がすべてを支配している。その他大多数の貧困奴隷は、シタデルからの増殖しない種で生活している。シタデルとの連絡係り、ここではヨナスが実権を握っている。見返りに、子どもの血液をシタデルへ?

そんな世の中をなんとかしようとして、主人公のヴェスパーは、生物学(とくに遺伝子)の研究を独自に行っている。

空には、シタデルの住民が小型の飛行物体でピュンピュン飛び交っているが、たまに墜落する。

近くで一機、墜落したので、ヴェスパーは、その一人、カメリアを助け出す。種の秘密がわかると喜んだが、カメリアは人造人間、ジャグでがっかり。ところが、実は、カメリアの体内に、種の増殖ロックを解除するキーが仕組まれていた。

やったー、これで、シタデルからの支配から脱することができると喜んだが、ヨナスがシタデルにチクってしまう。

シタデルから送られてきた殺し屋みたいなのが来る。なぜか、ヨナスが殺される。殺し屋を撃退して、ヴェスパーは、別のシタデルを目指す。

別のシタデルが見えるところに着いたら、増殖化になった種をばら撒いた。
イマイチ、わからないというか、ピンと来ないなあ。

それに、なんか低予算で作ってやったぜ、という感じが鼻についてしまう。

粘菌みたいなのがうようよしていて、少女がなんか実験していてって、もうナウシカだよな。

ヴェスパーの周囲には、丸いロボットみたいなのが、一個、ぷよぷよ浮かんでいるが、ガンダムのハロみたい。ハロはかわいいが、こっちは、ださくていつも説教を垂れている。最後、自分が敵をくい止めて時間稼ぎをするから、と言って、自爆してしまった。時間稼ぎと自爆は、ちょっと違うような気がするが。

シタデルを目指してヴェスパーは進んでいくのだが、といっても徒歩だけど、なんか、銀河鉄道999の機械帝国を目指す星野鉄郎に見えてしまう。

一番まずいのは、やたらと、セリフなどで登場するシタデルなのだが、最後の遠景の絵柄一枚だけ。それはないよ、という感じだ。
最初から描写するつもりもないものをセリフの中に入れてはいかんよ。
敵キャラ、弱過ぎ。赤い草が強い。
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