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スマイルのsugenonのレビュー・感想・評価

スマイル(2022年製作の映画)
3.3
いつでーもスマイルしーよおねえ🎶
*ホラー映画引用多いです

ある一定の条件を満たしたときに 「呪い」 「祟り」 「災厄」 が降りかかるというのは、昔からホラー映画の中では割と鉄板なストーリーテリングだと思う。
「ある場所に行く」
「あるモノを持つ」
「ある行動をする」 など
ホラーファンなら、そのキーワードでいろんな映画が思い浮かぶであろう。
特に日本では98年公開の『リング』 による、 呪いのビデオを見たら死に見舞われるというプロットは、 その後のホラー映画に大きな影響を与えたことは言うまでもない。 「伝染する」 というのが映画の世界にとどまらず 「もしかしたら自分にも」とリアルに感じさせられるから、さらに恐怖が増すのである。『残穢』なども「もしかしたら今住んでる物件って」なんて夜中に思い出すと怖い怖い。

またその 「伝染効果」 に、いつも付きまとわれているという 「不快感」を加えた良作 が『イット・フォローズ』だと思っている。 そしてその「呪い」「不快感」からどうしたら回避できるのか? が主人公たちを悩ませ、 謎解きによってストーリーを大きく転換させていくのが、こういった作品の面白味を左右するよなあと常々思う。

*軽くネタバレあります

今作 『SMILE』はそういった意味では、
「自殺の連鎖」 : 伝染効果
「笑顔で付きまとう人達」 : 不快感
のシンプルなプロットは良かったし、はっ!とさせられるカットも多くあって楽しめた。
(個人的に音で驚かせるジャンプスケア演出はあまり好きじゃないけど、ローズのお姉さんのろくろ首とか大好き笑)
が、それまでといった印象。
ダメな理由は申し訳ないけど主人公ローズが受け付けないんだな、わたくし。 ビジュアルもだけど(失礼) 「普段は誠実」→「急に相手をののしる」→「我に返り謝る」→「自己弁護」のコンボが多すぎて不快に感じた。 知性あるヒロインが翻弄する様というなら 『羊たちの沈黙』のジョディ・フォスター とかの感じが好きだわ。ラストももっともっと絶望感で溢れているのが我好みでした。

しかし、ヘレディタリー 、ミッドサマー 、Xしかりエンディングをオールディーズな曲で明るく締めるのが流行りよねえ。
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