この映画は後半から盛り返します。
複雑なキャラクターの心理描写を表現する方法として接写が多く用いられており、その技法が後半から生きてきます。
シリアスな展開にも関わらず、タイトルの「エゴイスト」という言葉に、いい意味で裏切られる事になりとても心地よかったです。
しかし、
全体的に接写が多く序盤は特に退屈な印象を受けます。本当に大事な場面にのみ接写を使用して、それ以外は離して撮影したり、メリハリがあると眠くならない気がしました。
また序盤は演技がなんとなく嘘くさい。
特に友人との飲みのシーンはぎこちなく演技感が出ていて笑いました。
主人公と、その恋人、そしてその恋人の母親との不思議な関係性が丁寧に描かれており、段階を経て愛に満ち溢れていく主人公に感情的になれて、良い映画を見終わったなという気持ちで僕は外に出ることが出来ました。