圧倒的手仕事を感じさせられる映画だった。ある種その執念のようなものが狂気性を産んでいると感じた。
物作りは時に世の中との整合性がちゃんと取れているかを問われるが、絶妙なバランスでこの世に存在している感じ。全部の作品に言える事だけど、諦めたら全てが無意味になるし、これを最後まで作り切った事に見てて感動した。それにどこか泥臭い感じが、作者の情熱のようなものを受け取れた気がしてとてもいい時間になった。
ストーリーはカルト的な要素が強く、作風の割には理解しやすいと感じた。面倒に思える信仰から逃れようとしても、結局そこに甘んじて守ってもらっている怠惰な己もまた等しく存在していた。