火箱

映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)の火箱のレビュー・感想・評価

3.0
ユートピアに対してのび太のテンションがバリ高な状態で物語が始まるんですけど、実際に到着したパラダピアが楽園って感じでは全くなくてあまりノレなかったですね。

落ちこぼれののび太がパーフェクトな人間になりたいって願望を抱くのはわかるんだけど、パラダピアって楽しくて理想を叶えてくれるワクワク空間ではなくて、もはや学習塾みたいな空間だった。
のび太がユートピアに何を望むかって勉強とか運動をしなくて済む世界だと思うんだけど、終始めっちゃ授業受けまくってるのが……。みんなで遊んだり、美味しい物を食べる描写が薄くて、本当に久しぶりにドラえもん映画は見たんだけど、パラダピアでやることがそもそも日常とそんな変わりなくて、理想郷としての魅力に疑問符があった。

かなりメッセージ性が強い映画でもあって展開は楽園系SFのド定番詰め合わせみたいな感じ。子ども向けとしてなら「非日常的な冒険」と「楽しい」がもっと詰まった映画は他にあるんじゃないかなぁ。それこそドラえもんの映画の中にも……。

だから大人向けに作ってるのかなって気もしたけど、その割には算数体育で二桁の足し算やってたな……(小五ののび太達にあえてこの問題をやらせて失敗させるってことは、小学校低学年をメイン視聴者に見据えてると感じた)
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