サラリーマン岡崎

そばかすのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

そばかす(2022年製作の映画)
4.4
この映画にはアセクシャル以外にも多様な性のあり方を背景に持つ登場人物が描かれる。
でも、彼女たち彼らが経験してきたことはあまり描かれない。ただ、辛いことがたくさんあったんだろうなということがちょっとしたシーンだけでわかる設計になっている。

彼女たち彼らは社会との折り合いの中で、
苦しんできて、どうすればよいかまでの答えはこの映画では描かれていないが、
ただ、同じようなことを経験した人がいたりとか、
自分の考えを理解してくれる人がいてくれるだけで、
幸せなのだと感じさせてくれる。
ラスト、宇宙戦争のトム・クルーズばりに疾走する主人公にそれを強く感じた。

人間は基本的にどこまでいっても孤独で、
自分は周りとは違うんじゃないか、この生き方は合っているのかをずっと悩み続けると思う。
だからこそ、ちょっとでも肯定してくれる人がいることが支えになる。