ゴリアテの憂鬱

マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺のゴリアテの憂鬱のレビュー・感想・評価

3.9
世界的な演出家ピーター・ブルックが、シェイクスピア劇団を率いて、ドイツ人作家ペーター・ヴァイスの戯曲を映画化した作品。

舞台は1808年、フランスのシャラントン精神病院。
フランス革命を指導した過激な急進派ジャン=ポール・マラーが、穏健派のヒロイン,シャルロット・コルデーに浴槽で刺殺された事件を、自身も入院していた作家サド侯爵が他の患者たちを使って上演するという物語。

物語は作家ヴァイスの創作ですが、実際にこの精神病院では治療の一環として演劇活動が取り入れられており、サド侯爵も亡くなるまでの晩年はこの病院に入院していたらしいです。

映画のタイトルの長いですが、カオスな作中劇が延々2時間も続く本編もさすがに長いなと感じてしまうところもありましたが。。

相当変わった演出ですけど、さすがはシェイクスピア劇団という演技でしたし、セリフも面白く、オペラとかは本来苦手な僕でも割と楽しめた作品でした。