瀬口航平

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないの瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とっても良かった!!!
本当によく出来た脚本になっていて、技術的にも優れた話になってると感じた。

主人公の女の子が、自分のためにばかり生きていた、もっと目の前の人を大切にするべきだったと気づき、その後に、部長は周囲の人を大切にしてるけど、自分のことは考えられてない、だから部長は自分の夢を叶えてください、という展開になるとこすごく良かった。
目の前の人を大切にするのもそうだけど、自分のことも大事にする、どちらかに偏ったメッセージになってないところが良かった。自然につながってた。

憧れだった人が思ってたのと違った、もしくは、自分が期待していたような感情にならなかった、という事件からの展開だったけど、この流れが凄い好き。

現実だとなぜかみんな目が曇るけど、(木元さんみたいな人間のところに人がたくさん集まるとか)こういう映画を観ると、こういう人間には惹かれないし、そばには行きたくないと当たり前のように思うんだよね。。誰が観ても木元さんを魅力的だと思う人は居ないと思う。
それって、人生において誰と生きて、どのように生きたいのか心の奥ではみんなわかってる、ってことなんじゃないか、って思う。
最近パワハラ演出家の話を聞いて、その人のとこになぜか仕事がたくさん来て、俳優もなぜかたくさん集まってるのを見て、この映画を観て、そんなことを思った。


こんなにブラックなのに、部長全然仕事押し付けないし、やばいこと社員が言い出したら、もう帰っていいよ、休みな?って言ってくれる部長めちゃめちゃいい上司。ギャグやノリがめちゃめちゃ古いし、面白くないけど、本当に人として持っておきたい大事なことはそんなことではないとも思わせてくれる。

プレゼンシーンは笑った。
タイムループものはコメディかなりいけるな、、
コメディのほうがいろんな可能性あるような気もした。

上申制度を利用して解決する、というのが非日常的な状況下での現実的解決策って感じでめっちゃ面白かった。

崎野さんみたいな癖のある喋りするビジネスマンかなりいるよな、と思った。
勝手な考えかもだけど、こういう業界人的な感じの雰囲気や喋りをする人は、どこか人間的な愛情を見失ってる感じがする。なぜなら自然な人間として生きてるのではなく、業界のルールや感覚に染まって、その領域で生きているから。そこを第一優先にしてコミュニケーションしてるから。

崎野さんも苦しんでる描写が少しあったのが良かった。
瀬口航平

瀬口航平