みむさん

彼女の生きる道のみむさんのレビュー・感想・評価

彼女の生きる道(2021年製作の映画)
3.3
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて。

料理に興味を持つ息子を調理師学校に入れようと母親が高い入学費を工面するために奔走…という話だけど、よくある「母がお金のためにやむを得ず劣悪な環境や仕事で苦労する映画」とは少し違う点は、母は仕事に誇りをもっていること。
なので女性の権利や娼婦への偏見と戦う姿も描かれていた。

だけど、結局はお金をどうにかしないといけないのが現実。稼ぎがあってもローンが下りないのはどこの国も同じなんだな。

ロール・カラミーが演じる母親がほんとうにパワフルで、打たれても凹んでもめげてもまた立ち上がる。
すべては息子のため、手段を選ばないのはちょっとやりすぎな気もしたが、彼女はそこまで切羽詰まっていたということだろうし。

母親の子を思う愛の強さを良くも悪くもひしひし感じる映画。