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Pearl パールのぺここのレビュー・感想・評価

Pearl パール(2022年製作の映画)
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ザ・ミア・ゴス劇場。
最後のアレ含め、やりすぎで笑ってしまうくらいの怪演でしたねー。
こんな企画があったら、ミア・ゴスもそりゃ気合が入るわ。

一言でいうと痛ましいお話だと思いました。
いかにしてパールが殺人鬼になりしかという物語、その根源が痛ましい物語でないはずがありません。

若い頃は誰もが自分が特別な存在だと思うもの、やがてそうじゃないことがわかって、多くの人はそれを受け入れることで成長していく。
パールはそれが受け入れられなくて、老いも拒否して前作での仕上がりになったのだなと思いました。

そして何よりお母さんとの確執がしんどかったです。
じつは二人は似てますよね。
激情的なところは絶対母に似てる。
0に100を掛けても0であって、殺人に至る資質がパールには1くらいあり、母の近親憎悪的な仕打ちがそれに100掛けちゃった感じ。
でも実は母に抱きしめてもらたかったのがわかります。

色男(ホントにハンサム!)とのやりとりでパールは言われたことをそのまま信じるフシがあって、そこに共感性のなさやどこか欠落した部分を感じさせるのですが、最後は…でしたね。
悪い意味で一皮剥けてました。

それにしてもハワードはこの惨状をどう受け入れたんでしょうかね。
身内がアレされたのに。
彼女への罪悪感と閉塞した場所で狂気を醸造させたのか。
何にしても愛がなければ、前作の二人にはならないのでパールには「あんた、そこそこ持ってるのよ、落ち込みなさんな」って言いたい。
狂ってるけど、いい夫婦(笑)
次は『ハワード』が観たいけど、マキシーンのお話のようですね。
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