色んなジャンルで狂気じみたトンデモ映画を世に送り出すA24制作の作品。
完全に何も調べずに、アマプラをプラプラとネットサーフィンしてたら今作を見つけて鑑賞。
なんと今作は同じくA24制作の「Xエックス」の前日談なんですね!!!しかも狂気の3部作!!近々「X」も必ず観なければ。
映画でダンスを踊りたい、銀幕のスターに憧れた完全無垢な1人の少女が、周りの環境によって次第に精神的に壊れていく様を描いていくわけですけども、冒頭でアヒルをグサっとしたあたりから彼女の中の何かが壊れていく予兆は見え始めていたのが印象的。
一見、夢を追う娘のパールに対して、その才能を否定して押さえ込んでいたように思える母親ですが、パールが危ない道に行き、精神的に壊れていくのをギリギリで止めながら、抑制していたようにも見えるのが何とも悲しい。
パールが、身体の中から邪悪な感情に壊され腐っていく変化を、
玄関先に放置された豚の丸焼きに徐々にウジ虫が湧いて腐っていくのと照らし合わせているのが、なかなか狂気じみてますね。
前半のアメリカのレトロなCMみたいな演出と風景に反比例するように後半に頻繁に登場する暴力的な赤の色彩表現が「サスペリア」みたいでめちゃくちゃ気持ち悪い。
夫ハワードに対して今まで思っていたことを独白するワンカット長尺セリフのシーンは圧巻だし、観ているこちらも早くその場から立ち去りたい気持ちになった笑
エンドロールのパールの渾身の笑顔が、やたらと目線が合ってしまってまぁぁじて怖い。
あんなにエンドロールを早く終わって欲しいと思った映画は初めてかも笑