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美と殺戮のすべてのMashOのレビュー・感想・評価

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
3.5
ドラッグ、セックス、ゲイからエイズなど時代の先端のサブカルチャーを撮影し続ける前衛写真家のNan Goldinの半生と、彼女を中心にオキシコドン製造の米製薬パーデューと戦ってきたP.A.I.Nの運動を描いたドキュメンタリー作品。
彼女の人生に大きな影響を与えた若くして自死を選んだ姉。その理由を探る道とP.A.I.Nでの運動を絡めた展開。
P.A.I.Nは遂にパーデューの名前を欧米の主な美術館、博物館における寄贈者リストや銘板から削除させる事を達成します。

彼女の壮絶かつ骨のある生き様に感銘を受けます。

一方で何10万ものオピオイド中毒患者を出して巨万の富を得たパーデュー製薬とその経営者一族には強い憤りを覚えます。

なお、パーデュー製薬の暗部については「ペイン・キラー-アメリカ全土を中毒の渦に突き落とす、悪魔の処方薬」(バリー・マイヤー/著)に詳しいです。ご参考までに。
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