どこか脱力感のある感じはアイヴァン・ライトマンらしさか。ダニー・デヴィートの持つ雰囲気がどこまでも人間臭く、まさにダメだけれど愛せる人間であるところが今作の魅力のひとつだと思う。
すごく奇抜な設定で、ともすればとてもシリアスな展開に行ってもおかしく無いのだが、そういう方向には進まない。途中、何もかもを持った兄とだらしない弟の差に絶望する場面があるも、そこはあまり掘り下げられない。
結局のところ焦点を当てるのは家族愛や兄弟の絆という部分で、そう考えると科学者の手によって作られた双子という奇抜設定っているのかという疑問も生まれる。しかしながら、シリアスなムードはほとんどなく爽快な作品であり、コメディとしても面白い作品だった。