このレビューはネタバレを含みます
92歳のマドレーヌをケアハウスまで送る無愛想な運転手シャルル。92年の人生を、恋、パートナーのDV、息子の人生など語りながらタクシーの中で2人の過ごす1日を、私は90分でマドレーヌの人生を見届けた。
はじめは無愛想で淡々としていたシャルルが、回り道をしながらマドレーヌに寄り添う。ケアハウスに到着するのを遅らせてまでディナーをごちそうしたシャルル。マドレーヌを乗車させる前のシャルルの表情が、目的地に着いたとき、表情がまるで別人のように晴れやかに。自分の人生を考えるきっかけになったのはわかりやすく、ラストにはマドレーヌからの最高の贈り物が。
気分が落ち込んでいたときに選んだ作品ですが、鑑賞後は心に穏やかさを取り戻せたようです。