このレビューはネタバレを含みます
レイトショーだったけどほぼ満席。最後まで全く飽きず、虐殺それ自体の描写のみならず、序盤からしっかり精神を消耗させられた。
全体的に長尺カット多めで、役者の演技合戦...特に虐殺が起こりそうで起こらない、あの瀬戸際の緊張感は凄かった。
史実からの脚色は間違いなくあるのだろうけど、とりあえず当時のメディアへの批判、一般人が暴徒になるプロセス、軍人達のヤバい言動、家父長主義、穢多、障害者、寡婦、諸々の差別用語、朝鮮半島での虐殺行為への言及とかとか概ね満足できた。
朝鮮人ではなく日本人が殺された事件を題材にする以上、「朝鮮人なら殺してよいのか」というセリフは絶対に入ってて欲しいものだった。ちゃんと印象に残る場面でそれをぶっこんできてくれて本当に良かった。
1500円のパンフレットはめちゃくちゃ分厚い。サラッと見た限り、全編のセリフ(脚本?)が収録されているようだ。前半の村民達の愛憎劇がフィクションなのか事実ベースなのかも気になる所。後ほど熟読予定。