トムトム

機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのトムトムのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
2.5
この作品がなければガンダムというコンテンツが無くなっていてもおかしくなかった、まさに中興の祖ともいうべき作品です。

ファンにとってはうれしい全員集合お祭り映画でした。

個人的にはTVシリーズから20年経ってどういうふうにアップデートしてどういう物語を見せてくれるのか期待しましたが全く期待はずれでした。
TVシリーズのラスボスの問いかけの焼き直しと言いますか蒸し返してもう一回再利用したような物です。

とにかく登場人物全員が恋愛脳と言うか愛、愛、愛、愛うるせえ。

お前ら真面目にやれや。
好きだ、嫌いだ、振り向いてくれないと大学のサークルか。

突然現れて「やっと会えたね」と辻仁成の様なムーブをかましてくる新キャラにラクスが寝取られそうになって闇堕ちするキラの物語です。

ストーリー的にも囚われたお姫様を救い出す物。
今、令和やで。

最後にヒロインも戦い出しますがなぜか1人だけ世界観無視のエロエロ全身スーツなのは何故?と言うかこの唐突にお色気をぶち込んでくるのは日本アニメの明確な欠点だと思いますが、みんな嬉しいのでしょうか。

仕事で帰りの遅い彼氏を待てずに作った料理にサランラップをかけてソファーで寝てしまう彼女……今、令和やで。

一理ある敵の語る正義に対して主人公側が語る正義や行動が上回るのにカタルシスを感じたいのですが急に敵がボンクラ、チンピラ化するのでいまいち盛り上がらず。

選民思想の全体主義か民主的な自由主義かみたいな話なのに最後は現人神ラクス様を崇める神権政治と言うかテロリストの論理みたいになるのはTVシリーズと同じでした。

最後もありがたいラクス様の説法をみんなで聞くターンがあります。

この最後らへんの愛、愛、愛、愛うるさい説法タイムの感じはどこかで覚えが……

あ、幸福の科学映画や。

それでも最後に主要キャラが勢揃いするラストバトルで盛り上がりはするんですが割とバカ寄りというかギャグ寄りというか方向性がおかしいような。

「グレンラガン」「グリッドマンユニバース」であったり「トップをねらえ」的な馬鹿馬鹿しさをノリと勢いと熱量で押し切るまでは行かず。

エロいこと考えて心を読む敵の虚をつくアスランとか見たいかな。
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