このレビューはネタバレを含みます
原作未読
特殊なフェチシズムを抱えながら、普通を装って生きる人たちの話。
当事者の目線から描かれてはじめて「普通」という言葉の残酷さに気付かされた。
どんな性質をもった人がいようとその存在自体には寛容であるべきなのだろうが、作中にもあったように小児性愛者が満たされようと子どもと繋がりを持ってしまったらそれは紛れもない犯罪である。彼らが少数派である以上、社会で生きていくには結局生きにくさを抱えながら普通に擬態するしかないのだと私は思ってしまった
せっかく理解し合えた同士の夏月と佐々木くんがこのしがらみに巻き込まれてしまうのは切なかった。2人は誰にも迷惑を掛けていないのだから。